感染学校~死のウイルス~
「赤川さんを探すしかないですね。彼女1人ならそう遠くはいけないはずです」


田井先生はそう言い、あたしへと近づいて来た。


「そのバッドを貸してくれないかしら? 今度は私が体育館の外へ出るから」


そう言われて、あたしは田井先生にバッドを差し出した。


「それならあたしも一緒に行きます!」


森本先生が名乗りでる。


「あなたはここにいて、生徒たちの心のケアに努めてください」


田井先生が振り向いてそう言った。


森本先生は青ざめた表情のまま目に涙を浮かべた。


「でも……」


「俺がついていくから、大丈夫」


辻本先生がそう言い、田井先生の隣に立った。


「行きましょう」


田井先生は力強く頷き、辻本先生と2人で体育館を出たのだった。
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