感染学校～死のウイルス～
「それなら別に体育館にいる必要ないだろ！　人殺しを仲間にすんのかよ！」


その言葉に、女子生徒の目から大粒の涙が流れ始めた。


鼻血をぬぐいヨロヨロと立ち上がって出口へと向かう女子生徒。


「おい、どこにいくんだ。体育館の外は危険だぞ！」


辻本先生が慌てて声をかけ、森本先生がかけよった。


「ね、あなたはここにいても大丈夫なのよ？　心配しないで？」


そんな声をかける森本先生の体を突き飛ばし、外へとかけ出た。


「くそっ」


辻本先生が男子生徒を押さえつけた状態で舌打ちをするのが聞こえて来た。


男子生徒はまだ納得できていないのか、もう１人の女子生徒へと視線を向けた。


その子の表情が一瞬にして険しくなる。


「お前も出てけよ！」


男子生徒が叫ぶ。


「やめろって言ってんだろ！」


そう言う辻本先生のわき腹を、男子生徒が肘で殴りつけた。


一瞬力が緩んだすきをついて、男子生徒は女子生徒へと掴みかかる。


「やめて！」


女子生徒は体勢を崩して、そのままうつぶせに倒れてしまった。


男子生徒はすかさず馬乗りになると、女子生徒の右腕を掴み思いっきり引っ張った。


ゴキッという嫌な音が体育館に響き渡る。


と、同時に女子生徒の激しい悲鳴がとどろいた。
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