感染学校~死のウイルス~
「あたし、トイレに行ってきます」
あたしはそう言い、立ち上がった。
2人を応援するつもりでいたものの、いざ口に出してみると心に鋭い刃物が突き立てられたような痛みを感じる。
思っているだけなのと口に出すのとではこんなにも違うのだ。
あたしは1人で立ち上がり、音楽室を出た。
その瞬間、廊下にうつぶせで倒れている男子生徒が視界に入り、小さく悲鳴を上げていた。
後ずさりをして音楽室へと戻る。
「愛莉、どうしたの?」
空音が驚いたようにかけよってくる。
あたしは倒れている男子生徒に視線が釘づけだった。
明るい頭髪、着崩した制服。
それは昨日まで一緒にいたアラタ先輩とそっくりだったのだ。
「キャッ!」
あたしの後ろから廊下を確認した空音が悲鳴を上げた。
「一体どうしたんだ?」
先生たちがかけつけると同時に、アラタ先輩の姿を見て言葉を失っている。
「嘘だろ……」
辻本先生がそう呟き、廊下に出た。
アラタ先輩の体に近づき膝をつく。
首筋に手を当てて脈を診ているが、やがてゆっくりと左右に首を振った。
あたしはそう言い、立ち上がった。
2人を応援するつもりでいたものの、いざ口に出してみると心に鋭い刃物が突き立てられたような痛みを感じる。
思っているだけなのと口に出すのとではこんなにも違うのだ。
あたしは1人で立ち上がり、音楽室を出た。
その瞬間、廊下にうつぶせで倒れている男子生徒が視界に入り、小さく悲鳴を上げていた。
後ずさりをして音楽室へと戻る。
「愛莉、どうしたの?」
空音が驚いたようにかけよってくる。
あたしは倒れている男子生徒に視線が釘づけだった。
明るい頭髪、着崩した制服。
それは昨日まで一緒にいたアラタ先輩とそっくりだったのだ。
「キャッ!」
あたしの後ろから廊下を確認した空音が悲鳴を上げた。
「一体どうしたんだ?」
先生たちがかけつけると同時に、アラタ先輩の姿を見て言葉を失っている。
「嘘だろ……」
辻本先生がそう呟き、廊下に出た。
アラタ先輩の体に近づき膝をつく。
首筋に手を当てて脈を診ているが、やがてゆっくりと左右に首を振った。