感染学校~死のウイルス~
殴ったり蹴られたりの暴行を受けたと思われる先生。


刃物で目や鼻を傷つけられ、血まみれになっている先生。


長い棒状のもので殴られたのか、顔がくぼんでいる先生。


そのどれもが確かに先生で、だけど今は息をしていないだたの肉になっていた。


見ていると途端に吐き気が込み上げて来て、廊下まで走って出るとその隅に吐いてしまった。


世界がグルグルと回っているのがわかる。


昨日までとは違う今日が始まっている。


いつもの日常から途端に投げ出され、迷路の中をさまよっている。


そんな感覚。


「と、とにかく警察を」


うずくまっていた先生が立ち上がり、ヨロヨロと電話へ向かって歩き出した。


その時だった。


ゴゴゴッ!


と大きな音が響き渡り、校舎が揺れた。
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