感染学校~死のウイルス~
あたしはその場にうずくまり、空音は咄嗟に職員室から飛び出してあたしの横にうずくまった。


地震!?


そう思ったのもつかの間、窓ガラスを封鎖するようにシャッターが下りてきたのだ。


「なに、これ……」


あたしはそう呟き、息を飲む。


廊下の窓ガラスの内側に次々シャッターが下りて行く。


「防犯シャッターじゃない?」


空音が顔をあげてそう言った。


そうかもしれないけれど、それなら通路を封鎖するように下げられるはずだ。


こんな風に、窓を塞ぐなんて見たことがない。


「電話が通じない!!」


職員室の中から森本先生のそんな声が聞こえてきて、あたしと空音は立ち上がった。


血なまぐさい職員室に足を踏み入れるのは嫌だったけれど、森本先生1人に任せておくのもかわいそうだ。


あたしと空音は先生の死体を踏まないように気をつけながら、職員室の中へと向かった。


職員室には2つの固定電話が置かれているが、そのどちらも外とは繋がらないようだった。


それだけじゃない。


職員室の窓も全部シャッターが下りているのだ。


部屋の中は薄暗く、気味が悪い。
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