感染学校~死のウイルス~
あたしたちは10人の生徒たちと一緒に本館1階の保健室へと足を進めた。
「こんなにも大人数が一気に体調を崩すなんて、なにがあったんだ?」
辻本先生が、支えながら歩いている男子生徒にそう聞いた。
「わからないんです。ここにいる生徒はみんな文芸部の生徒で、今回話題になっているD組の様子を見に行ったんです。
不謹慎化もしれないですが、何かが起こった場所に行くとインスピレーションで物語が下りて来ることもあるので……僕たちはそれを期待してD組にいました。
すると突然窓のシャッターが下りて、スマホも繋がらないし、混乱し始めた時全員の顔色が悪くなって……」
そこまで話して男子生徒は苦しそうに顔をしかめた。
文芸部……。
あたしは文芸部の部室を思い出していた。
本館の1階。
階段に一番近い場所にあったはずだ。
そしてその場所は渋田さんが飛び降りた場所と近かった。
あの時に文芸部の窓が開いていたとしたら?
死体から空気に乗って部員全員が感染していても不思議ではなかった。
そう考えてみると、感染している生徒はまだまだ大勢いるんじゃないかと思えて来る。
「こんなにも大人数が一気に体調を崩すなんて、なにがあったんだ?」
辻本先生が、支えながら歩いている男子生徒にそう聞いた。
「わからないんです。ここにいる生徒はみんな文芸部の生徒で、今回話題になっているD組の様子を見に行ったんです。
不謹慎化もしれないですが、何かが起こった場所に行くとインスピレーションで物語が下りて来ることもあるので……僕たちはそれを期待してD組にいました。
すると突然窓のシャッターが下りて、スマホも繋がらないし、混乱し始めた時全員の顔色が悪くなって……」
そこまで話して男子生徒は苦しそうに顔をしかめた。
文芸部……。
あたしは文芸部の部室を思い出していた。
本館の1階。
階段に一番近い場所にあったはずだ。
そしてその場所は渋田さんが飛び降りた場所と近かった。
あの時に文芸部の窓が開いていたとしたら?
死体から空気に乗って部員全員が感染していても不思議ではなかった。
そう考えてみると、感染している生徒はまだまだ大勢いるんじゃないかと思えて来る。