感染学校~死のウイルス~
☆☆☆
しばらく狭いマットの上で眠っていたあたしだったが、物音が聞こえてきてすぐに目を覚ました。
一瞬自分の部屋じゃない事に焦り、そしてすぐに事態を理解した。
ここは体育館だ。
あれは夢ではなく、本当に起きた出来事だったんだ。
心に重たい気持ちがのしかかって来る前に話し声が聞こえてきて、あたしは視線を巡らせた。
1つの懐中電灯が動いているのが見える。
それを持っている人物は暗くて見えないけれど、照らし出している先には森本先生がいた。
森本先生はマットから身を起こすと、懐中電灯を受け取る。
そこでようやく相手の顔が見えた。
辻本先生だ。
そう言えば、夜中は交互に見回りに行くって言ってたっけ。
眠る前に先生が会話していたことを思い出して、あたしはそっと起き上がった。
空音はまだ心地よさそうな寝息を立てている。
中には眠れない生徒もいるだろうけれど、みんな静かだった。
「あら、どうしたの?」
あたしが起き上がった事に気が付いた森本先生が、小さな声でそう聞いて来た。
「あたしも見回りについて行っていいですか?」
「見回りに? 危ないわよ?」
森本先生は少し表情を硬くしてそう言った。
しばらく狭いマットの上で眠っていたあたしだったが、物音が聞こえてきてすぐに目を覚ました。
一瞬自分の部屋じゃない事に焦り、そしてすぐに事態を理解した。
ここは体育館だ。
あれは夢ではなく、本当に起きた出来事だったんだ。
心に重たい気持ちがのしかかって来る前に話し声が聞こえてきて、あたしは視線を巡らせた。
1つの懐中電灯が動いているのが見える。
それを持っている人物は暗くて見えないけれど、照らし出している先には森本先生がいた。
森本先生はマットから身を起こすと、懐中電灯を受け取る。
そこでようやく相手の顔が見えた。
辻本先生だ。
そう言えば、夜中は交互に見回りに行くって言ってたっけ。
眠る前に先生が会話していたことを思い出して、あたしはそっと起き上がった。
空音はまだ心地よさそうな寝息を立てている。
中には眠れない生徒もいるだろうけれど、みんな静かだった。
「あら、どうしたの?」
あたしが起き上がった事に気が付いた森本先生が、小さな声でそう聞いて来た。
「あたしも見回りについて行っていいですか?」
「見回りに? 危ないわよ?」
森本先生は少し表情を硬くしてそう言った。