感染学校~死のウイルス~
「僕は文芸部の担当なので放課後部室にいたんですよ。


部活動の準備をしていました。そのとき突然窓にシャッターが下ろされてパニックになって、どうにかシャッターをこじ開けようとしたけれどどうにもならない。


机で破壊しようとしたとき、勢いが付きすぎてそのままころんでしまって持っていた机が頭を直撃してしまったようなんです。


で、打ち所が悪くて今の今まで寝てたってことです」


福田先生は説明を終えてため息を吐き出した。


「それでどこにもいなかったんですか……」


文芸部の部室で倒れていたなんて誰も思わないだろう。


辻本先生は本館の生徒教室を見て回ったらしいけれど、部室の確認はしていなかったようだ。


「それにしても、これは一体どういうことなんですか?」


職員室の中を見て福田先生はそう言った。


職員室にまだ先生たちの死体がそのまま残されている。


「話は体育館でします。頭をぶつけたのなら診てあげますから、移動をしましょう」


森本先生がそう言い、あたしたち3人は体育館へと移動したのだった。
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