感染学校~死のウイルス~
☆☆☆
体育館へ戻ると電気がつけられていて、生徒たちが目を覚ましていた。
「愛莉……!」
あたしを見つけて空音が駆け寄って来る。
「あたしをおいていくなんてひどいじゃない!!」
本当に不安だったのだろう、怒った顔をしている空音の目には涙が浮かんでいる。
「ごめんごめん。空音は気持ちよく寝てたからさ」
あたしはそう言い、バッドを枕元へと置いた。
体育館の中を見回すと、辻本先生の隣に数学担当の田井里美(タイ サトミ)先生がいることに気が付いた。
「田井先生!!」
あたしはすぐに田井先生に駆け寄った。
50代の田井先生はとても穏やかな性格をしちえる。
怒ったところは見たことがないけれど、怒りはじめるととても怖いという噂は聞いたことがあった。
「あら、中山さん。無事だったのね」
あたしを見て本当に嬉しそうに笑ってくれる田井先生。
「田井先生も無事だったんですね」
「えぇ。あたしは職員室にずっといたのよ。そうしたらいきなり生徒たちが入ってきて、先生たちを次々と……」
そこまで言い、田井先生は息を吐き出した。
「先生は、それを間近で見ていたんですか?」
「そうね。最初は生徒たちを止めに入ったけれど、彼らは普通じゃなかった。目は真っ赤に輝いて、何を言っても聞こえていないようだったのよ。あたしはその場にいたのに逃げてしまった」
「田井先生。それは仕方のないことです」
そう言ったのは辻本先生だった。
体育館へ戻ると電気がつけられていて、生徒たちが目を覚ましていた。
「愛莉……!」
あたしを見つけて空音が駆け寄って来る。
「あたしをおいていくなんてひどいじゃない!!」
本当に不安だったのだろう、怒った顔をしている空音の目には涙が浮かんでいる。
「ごめんごめん。空音は気持ちよく寝てたからさ」
あたしはそう言い、バッドを枕元へと置いた。
体育館の中を見回すと、辻本先生の隣に数学担当の田井里美(タイ サトミ)先生がいることに気が付いた。
「田井先生!!」
あたしはすぐに田井先生に駆け寄った。
50代の田井先生はとても穏やかな性格をしちえる。
怒ったところは見たことがないけれど、怒りはじめるととても怖いという噂は聞いたことがあった。
「あら、中山さん。無事だったのね」
あたしを見て本当に嬉しそうに笑ってくれる田井先生。
「田井先生も無事だったんですね」
「えぇ。あたしは職員室にずっといたのよ。そうしたらいきなり生徒たちが入ってきて、先生たちを次々と……」
そこまで言い、田井先生は息を吐き出した。
「先生は、それを間近で見ていたんですか?」
「そうね。最初は生徒たちを止めに入ったけれど、彼らは普通じゃなかった。目は真っ赤に輝いて、何を言っても聞こえていないようだったのよ。あたしはその場にいたのに逃げてしまった」
「田井先生。それは仕方のないことです」
そう言ったのは辻本先生だった。