オレの学園生活は大変です!
そして今に至る。
ジラソーレ学園は全寮制で、今まで住んでいたアパートはバイバイしてきた。
売り払うとき少し泣いたのは内緒だぜ☆
入学式は明後日だけど、引っ越しするために荷物とかの整理をして寮からそのまま登校する予定。
重くて大きい荷物はすでに送ってあるんだ!
それでさ、さっきから思っていること言ってもいい?
前髪、邪魔。
いや、本当に、マジで。
まぁ事情があってこれウィッグなんだけどね。
黒くてモサッとしたウィッグ。
かぶらなかったらただの黒いモジャモジャの塊だからな!?
ウィッグってわからないからな!?
そんなウィッグの髪の量が多いからオレの視界もろもろ顔の鼻ぐらいまで隠す。
「あー、違うウィッグにしとけば良かったー」
そう言いながら汗でベタベタになった前髪の毛をかきあげる。
それでも、すぐに視界の邪魔をする。
「………ハァ」
思わずため息が出る。
ここ最近まで難関な受験に受かるために暇さえあれば勉強、勉強の日々だったから疲れているのだろう。
まぁもとから勉強は得意だけどさ…
それに、この坂道…
「ハァ…」
ため息しかでない。
オレは、まだまだ続く坂道をモクモクと歩いていくのであった。
………ため息とともに。