オレの学園生活は大変です!
え、ムッ君、オレのこと心配じゃねぇの?
なぁ、ムッ君…!
そんなオレの願いは虚しく散り、でてくるのは女の人の無感情な声だけ。
「………ムッ君なんて知らねっ!」
オレははんばやけになり携帯をポケットへ戻す。
ムッ君のアホ!バカ!会っても絶対口きいてやんねぇ!
「バーカッ!」
誰かに聞いえもらえているわけでもなく、オレの声は森の中へと吸い込まれる。
「…………ふぅー…」
興奮した気持ちを一旦落ち着くために深呼吸をする。
ダメダメ。ムッ君ことは後でちゃんとお話しよう。
…えっ?切り替えが早いって?
そんな事、気にしない気にしない。
気を取り直して実行するのは③の攻撃。
つっても門を殴るだけの簡単な攻撃。
こんなんで開くとはとうてい思ってないが、念の為、念の為。
もし、こんな無茶な事するって夜鷹さんにバレたら怒られるんだろうな〜とか思いながらも手をかまえる。
「フゥー……」
門の前で足を肩幅まで開き息を整える。
集中するため、目を閉じる。
…森の木々がザワザワと音をたてる。
心地いい森の音。
心が安らぐ。
「……………」
――…………今だ。
そして、目を開き左腕を思いっきり引いて目の前の門めがけてぶっ放す。
「…オラアァァァッ!」