オレの学園生活は大変です!
パッパと服についた砂ぼこりを払うとフワッといい香りがした。
その臭いに誘われるように顔をあげたらそこには花弁をめいいっぱい広げたひまわりが視界いっぱいに咲き誇っていた。
「…うわっ……すごっ…」
着地した時にでた砂ぼこりで気付かなかったのか。
所狭しと並んでいるひまわりはまるでオレに笑いかけてくれているようだ。
――ひまわりはオレの好きな花。
空に向かって黄色い花弁をひろげるその姿は凛としていて、それを見ると、ああ、頑張らないとなって思える。
……―ひまわりは正義と自由の象徴。
そう、あの人が教えてくれたんだ――
ぎゅうっと胸元を掴む。
正確には服の上からネックレスを掴んだんだ。
これは、オレの大切なもの。
「ひまわりは綺麗だなぁ…」
ネックレスに呟くように言うとネックレスが熱をもった…気がした。