飛べない翼
その反応に、私は羞恥のあまり顔を火照らせた。


プルプルと体を震わせていると、慌てたような新米の声が聞こえた。


「ああ、すみません。驚いたもので……。まさか姉と同じことを言う人が居るとは思っていなかったので……」


「……お姉さん?」


口をついて出た言葉だったのだろう。


新米はハッ、としたように口を手で押さえてから、けれど観念したように、微笑んだ。


苦笑にも似た、微笑を浮かべた。
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