愛し、愛されたのは優しい死神でした。

姿が人間なだけあって自由に手足だって使える。
下手な行動をすれば間違いなく私は早々と餌食になってしまうかもしれない…。

そのおぞましい姿に後退りするのがやっとで走って “逃げる” という選択肢が頭から消えていた。

[アハハハ!イイカオダァ…!!]

もはや声なのか、音なのか…区別がつかない気味の悪い声を張り上げて笑いながら近付いてくる…。
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