愛し、愛されたのは優しい死神でした。

律さんが部屋から出ていくとまた不安になった。直ぐに戻ってくると分かっていても心細くて…パジャマを握りしめた。

「お待たせしました」

数分後―。

トレイにティーポットとカップ2組を乗せて律さんが戻ってきた。

『お帰りなさいっ』

「…ただいま。カモミールとラベンダーのハーブティーです。どうぞ」
< 204 / 553 >

この作品をシェア

pagetop