愛し、愛されたのは優しい死神でした。
そう思い立ち、リビングから隣の自室へと移動してベッドの中に入ると枕元の棚に並んでいる一冊の小説を手に取った。
私の一番お気に入り。
お姉様が誕生日プレゼントにと、恋愛小説をくれた。
こんな素敵な恋愛したいよねって…一緒に盛り上がった記憶がある。
ベッドの周りに飾っている少ないヌイグルミやガラス細工の品物は全てお姉様からのプレゼントばかり。オルゴールは特に私のお気に入り。
お気に入りの小説のページを懐かしみながら準々にめくっていく。
小説って一度読むと続きが気になってついつい読んじゃうんだよね…。