愛し、愛されたのは優しい死神でした。
煌めく光は彼女の体を包み始めていて足下から段々と透き通ってきて来ている。
「……ルナさん…もう時間がありません…!」
『っ……お姉様っ…!お姉様ぁ…っ…!!』
「ん……♪?」
支える俺の腕から離れるとルキさんの方へ歩み寄り、力強く彼女を抱き締めた。母親に泣きつく子供の様に…きつく、きつく。
『…っ…大好きっ…ありが…とうっ…っく…ぅぅ…!!』
「…ありがとう、ルナ♪…またね―」
満面の笑みの後に、ルキさんと目が合い何やら言葉を発している―。
口元を見て、その言葉は直ぐに理解出来たが…言われるまでもない―。
俺はそれに応える様に彼女に微笑み返した―。