グリーン・デイ
一件目の寿司屋に着くと、僕は迷わずはまちを手に取った。アヤカは甘えびを口へ運んだ。それをゆっくりと時間をかけるわけでもなく、かと言って立ち食いそばの如く時間を気にするわけでもなかった。
食べ終わって、熱いお茶をゆっくりと飲み、味の余韻に浸る。まるでそれは2貫で6000円もする高級寿司を食べるときのようだった。不思議とこうすることでより美味しく感じられ、贅沢に思えたのだ。
その後じゃんけんをし、僕が負けてしまったのでここの勘定は僕が出した。合計2皿で500円にも満たないにも関わらず、店員は怪訝そうな顔をすることなく、それがかえってよかった。その後も、5件くらい寿司屋をはしごしたが、どこも同じ立派な対応で、合計で12皿、1500円ほどで昼食が抑えられた。本当に美味しい寿司だった。