グリーン・デイ





 大浴場でひと風呂浴び、部屋へ戻ると、二組の布団が敷いてあり、その片方でアヤカが掛け布団もかけずに寝ていた。



 僕は掛け布団をアヤカにかけ、ふと寝顔を見た。可愛らしい寝顔だった。時折、「んっ……。」という寝言とも吐息ともとれる音を出し、危うくアヤカの唇に自分の唇が吸い込まれそうになった。しかし____ダメだ。それはさすがにずるい。



 僕はそれはせず、財布を持って、散歩に出た。




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