グリーン・デイ
アヤカは毎日、憑りつかれたようにワードプロセッサーに向かった。それは昼夜を問わず、まるで昔の僕を見ているようだった。努力してもどうにもならないこともある。でも、努力をしなければ何も始まらない。僕は失敗したけれど、アヤカには失敗してほしくない。静かに見守ることにした。
しかし、次第にアヤカの努力は僕を困らせた。キーボードを叩く音で睡眠を妨げられることも理由の一つだったが、それ以上に____
正直言うと、少し寂しかった。
家にいるときはいつも傍にアヤカがいた。時々、意味もなく抱き付いてきたり、僕がトイレに行く時も付いてきたりしていた。頭を「撫でてー!」と頭突きをしてきて、仕方なく撫でてやると無い尻尾が見えるほどの喜びを表現し、パソコンでワルツを流して、無理矢理僕を踊らせようとしたり……。
こうして例を挙げてみると、解放されてよかったじゃないかと言う人もいるかもしれない。
ただ、飛ばない鳥ほど愚かなものはない。