グリーン・デイ





 会話は本当に続かない。つまらない質問を僕がして、それを彼女が一言二言で答えると言った感じだ。



 きっと僕の質問がつまらないのだろうと思う。しかし、質問を何一つしない彼女も彼女だ。僕に興味がないのか、それとも元々そういう人なのかはわからない。



 さすがにこのまま黙っているわけにもいかず、話題はないものかと考え、スマホで彼女の出会い系サイトのプロフィールを開いた。



「趣味は何ですか?」



 本当は彼女の趣味を僕は知っている。出会い系サイトのプロフィールの欄に「読書」と書いてあり、そこが気に入った部分でもある。



「読書です。」案の定、彼女は答えた。



「へえー、僕も読書が好きなんですよ。好きな作家さんいますか?」



「都幾川美花とか好きですね。」



 最悪な答えだった。




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