気になる彼は、左利き!?
池上さんがライバル視……
人当たりも良くて
上司と先輩達に好かれている池上さんが
本当にそんなことをするのだろうか?
「そのせいか、柏木さんファンの中には、
池上さんを事を良く思ってない人とか居るから
近づくなら明里も気を付けた方がいいわよ?
女のひがみは、怖いから」
美久の忠告に心臓がドキッと鳴った。
「う、うん。」
女のひがみって……何だか怖いわね。
でも……
池上さんともっと仲良くなりたい。
せっかくのチャンスが出来たのに……無駄にしたくない。
翌日。
お昼休みにいつもの通りに食堂に行く。
キョロキョロと辺りを見渡す。
いつもの通りに池上さんを捜した。
すると池上さんが手を挙げて私を呼んでくれた。
「一ノ瀬さん。こっち、こっち。
ここ空いてるよ!!」
「あ、はい。ありがとうございます」
まさか池上さんの方から声をかけてくれるなんて
思わなかったから驚いてしまう。
向かい側の席に座ると池上さんは、
「今日も混んでいるから席を探すのが大変だよね。
俺は、今日焼き魚にしたんだ!」
笑顔で話しかけてくれる。
「そうなんですか……」
何だか意識すると緊張してしまって
上手く接することが出来ない。
「あれ?どうしたの?
何だか顔色が悪いけど、大丈夫?」
心配な表情で聞いてきた。