気になる彼は、左利き!?

「そんなの嘘っぱちよ!!」
私は、慌てて否定をする。

どうしても池上さんが
柏木さんがそんなことをする人には、見えなかった。
そりゃあ、男同士だからライバル視することも
あるかも知れないけど……陰で嫌味を言うとか考えられない。

それに、柏木さんに
何か違和感を感じてしまう。
いくら何でも私を褒めるなんて……

「お前ら……まともに仕事する気あるのか?」
課長の怒りが部署に鳴り響く。

ビクッ!!

『す、すみません』
急いで仕事に戻った。
危ないところだった……。

すると美久が
「とにあえず明里は、池上さんのデートの方を
頑張りなさいよ!せっかくのチャンスなんだから」
そう言ってくれた。

「頑張って。明里」

「……うん。」
そうよ。こんなところでモヤモヤしている場合じゃない。

ありがとう……美久、紗江。

私は、とにかく池上さんとの
デートに備えることにした。
まだ付き合えるのかも分からないのだ。
頑張らなくちゃあ……

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