気になる彼は、左利き!?

「じゃあ、行こうか?」

「はい……」
お互いに照れながら改札機に向かった。
PASMOを持っているので、これを照らせば入れる。

すると池上さんが
「そう言えば、左利きの不便って
改札機にも関係してるよね!」
笑顔で話しかけてくれる。

あぁ、確かに。
改札機は、右用に通すように設置してあるため
左利きの人には、やりにくい。

私は、仕方がないので
右手に持ってやっているけど……。

「左利き用のが、あればいいのにね。
俺は、仕方がないから左手をクロスさせて
やっているんだよね。カッコよく見せるには、
速さも重要だぞ」

そう言うとPASMOを左手で持ちスッと
クロスをさせながら照らした。

しかし、残高が足りなかったため
ブザーが鳴ってしまう。

あっ!?

あまりにも衝撃的な光景だったため
思わず笑ってしまう。
池上さんは、顔を真っ赤にさせて

「今のは無し!!忘れて。
普段は、こんなアホじゃないから」
慌てて弁解をする。

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