気になる彼は、左利き!?

すると、こちらを見てニカッと笑う。
「そう。絶対に左しか使わないぞ!と言う
変なブライドがね」

絶対に左しか使わない!?
それって右でやらないと言うこと?

驚いていると池上さんが
「なーんて。実は、まったく右が使えないから
意地でもやらないぞ!と言う
ただの見栄っ張りなんだけど
だから、素直に右も使える一ノ瀬さんを
尊敬しちゃうよ!」
笑顔で笑いかけてくれた。

「あ、ありがとう……ござい……」
笑顔にドキッとしながらもお礼を言おうとしたら
向こうの方から

「裕君。ここに居たのね!?」
明るい女性の声が呼ぶ声が聞こえてきた。

えっ……?

見ると小柄でとても可愛らしい女性だった。

「梨乃!?」

えっ?名前呼び……!?
突然の人物に驚いてしまう。
しかも親しそうに……一体誰なの?

「何で梨乃が、ここに居るんだよ?」

「裕君が、映画を観ると聞いたから
私も同行させてもらおうと思って」
笑顔で、とんでもないことを言ってくる。

< 21 / 67 >

この作品をシェア

pagetop