気になる彼は、左利き!?
「で、でも柏木さん。
あんなに池上さんがライバル視されてるとか
八方美人とか悪く言っていたじゃないですか!?」
私は、慌てて言う。
それだとやっている事と矛盾している!!
「そんなの君を惑わすための嘘に決まってるだろ。
嘘を言って君の池上から離せば、池上も諦めると思った。他の彼女みたいに……」
「まさか、そのために池上さんの彼女達を!?」
池上さんの彼女を誘惑してそそのかした。
そうすることで、別れさせるために……。
まさか、そんな真実があったなんて
「そんなことして何になるんですか!?
池上さんを傷つけるだけですよ」
そんなことをしたって誰も喜ばないのに。
しかし柏木さんは、
「女のお前には、分かる訳がない。
それに邪魔なんだよ!大したこともないくせに
池上に近づいてきて。
小山は、まだいい。俺と思考が似てるからね」
「だから協力して彼女らを離した。
どちらかが選ばれても文句を言わないと
言う条件で…なのに」
ギロッと私を睨み付けてくる。
ビクッ!!
彼は、私が邪魔なんだ……。
「やめろ。柏木……お前の気持ちは、分かった。
だけど一ノ瀬さんを巻き込むな!!」
池上さんが私をかばってくれた。