気になる彼は、左利き!?
池上さん……。
胸がジーンとなった。
ハッ!!
「わ、私からもお願いします!!」
私も必死に頭を下げる。
静まり返る。
「あんた……達。馬鹿じゃないの?」
えっ?
少しずつ頭を上げると梨乃さんは、
涙を流していた。
「梨乃さん……?」
「私は、あんた達の親でも何でもないんだから
わざわざ認めてとか許可貰わずに
勝手に付き合えばいいじゃない」
「でも、そうしたら……梨乃さんが……」
彼女が傷ついてしまう。
それに諦めてもらえないと思った。
「心配しなくても
もう裕ちゃんを追いかけ回したりしないわよ!」
梨乃さんは、そう言ってくれた。
私も池上さんも驚く。
「梨乃……いいのか?本当に」
池上さんは、困惑しながらも質問をする。