心に届く歌
「ねえお母様。
そういえばどうしてわたしの部屋に?」
「ちゃんと国学を勉強しているかと思ってね。
でもしてなかったみたいね」
「……国学苦手なんだもん…」
「駄目よ。
国学は難しいけど大切な勉強の1つなのだから。
真面目に取り組みなさいね」
「……わかった」
「あと今日のお昼には必ず部屋にいなさい?」
「どうして?」
「あなたに紹介したい人がいるから。
必ず部屋で待機していなさいね」
嫌な予感がしたけど、「わかった」と素直に頷いた。
お母様は満足そうに微笑み、わたしの部屋を出て行った。