心に届く歌







「……1つ条件と、キミに聞きたいことがある」


「な……何ですか…」


「キミは何か学校とか出ているのかね?」


「……1年だけ…村のですが在籍していました……」




わたしはえ?とシエルを見る。

ドクの知り合いが調べてきた紙には学校なんて一言も書いていなかった。

どういうこと?




「7歳から18歳までの空白の時間に行っていたのか」


「はい……10歳ぐらいの時です。
正確に年齢は覚えていないのですが……」




7歳から18歳までの空白の時間。

1年間だけの学校在籍。

シエルって……本当、どんな人生送ってきたの?





「習ったのはどんなものだ。
学力テストをキミには受けてもらう。

知っているかは知らないが
執事と言うものはあらゆる知識に長け
主の頼みを全て聞く者だとされている。

知識不足だと、エルの執事になどなれない」





1年間の学校在籍……。

それでテストなんて……結構難しいかも。





すぐ後にテストは行われ、

結果は200点満点中50点。

一般常識は何とか答えられたものの、応用問題はほぼ間違いで。

合格点とされる198点には届かなかった。





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