心に届く歌







「よろしくな!
俺アンス・クザン!

アンスって気軽に呼んでくれ!!」




やけにハイテンションな彼。

ついて行けるか心配しかない。




「は……初めまして、シエル・セレーネ…です」


「シエルか!
んじゃシエルって呼ぶな!!

敬語使わなくて良いぞ!」


「ですけど……っ」


「ちげーよシエル!ノンノン敬語!!」


「………わかりま…わかった」




慣れないタメ口を使って話す。

最後にタメ口使ったの……だいぶ前かも。




「学校案内してやるよ!ついて来い!!」




グイッと手を引かれる。

反射的にビクッと体が震えたけど、彼…アンスは気にせず引っ張って行ってしまう。




僕のポケットには貧血の薬。

飲みたかったけど、トイレに行くのは難しそうだ。





< 164 / 539 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop