心に届く歌
わたしは1人部屋にしては広すぎる部屋の中、
片隅に置かれた机には向かわず、
窓際に置いてあるベッドの上寝転がった。
わたしの名前はエル・ソレイユ。
99代も続く歴史ある国・ソレイユ王国の100代目次期国王。
……予定。
予定というのは未だ国民の中で反発する者がいるから。
生まれてきた時から現在の国王であるお父様は、わたしを次期国王と決めたけど。
国民の半分以下だけど反発する者は多く、
中にはわたしが国王になった瞬間国が滅亡するんじゃないかと言う人までいる。
いくらわたしが勉強出来なくてもそれは酷いと思う。
まぁでも…反発するのも気持ちがわからないでもない。
ずっとソレイユ王国の国王は男だったのだから。
でもそれはたまたま後継ぎが男というだけで。
女がなってはいけないという定めはどこにもない。
でもずっと99代目まで国王は男で。
めでたい100代目を国民は今か今かと待ち続けていた時生まれたのがわたし。
ほとんどの人が『初めての女性での国王だ』と喜ぶんでいたけど。
『女に国王が務まるはずがない』と言う人がいるのも現実。