オオカミくんのトリコ
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「あれ、また寝てるし……」



お風呂から上がってリビングに戻るとソファーに寝っ転がったまま朝陽が寝ていた。




「朝陽ー、お風呂……って朝陽は夕方入ってたっけ」




肩を揺すろうとした手を下ろし私は一度自分の部屋にいった。





もうすぐ季節が夏に変わる。

季節の変わり目に弱い私と朝陽は気を付けなきゃいけない時期なのにこんなところで寝てたら風邪ひいちゃうじゃん。




「ふう」





自分の部屋から薄い掛け布団を持ってきて朝陽にかけると私は椅子に座った。





「さりげなく洗い物もやってくれてるし……」





普段は全く何もしない朝陽が私の分も食器を洗ってくれている。
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