オオカミくんのトリコ
「今日だけで私がどれだけ同じ言葉を聞いたことだか。」
遊園地に入る前も、入ってからも。
すれ違ったり近くにいたりした女の人はみんなこう言った。
‟あの人かっこいい”
この言葉を聞くとなぜか心の中がもやもやして。
「ばか……」
「さっきから何ボソボソ呟いてんだよ。さっさと足動かせチビ」
「……っ!!バカ!!」
私は朝陽を置いて走り出した。
「おい羽衣!?」
「お、お手洗い行ってくる!!」
神様、ごめんなさい。どうか今だけ、私のウソを許してください。
私はトイレに行くふりをして改札を通過した。
「バカ……」
そのまま私は電車に乗り、家に帰った。
遊園地に入る前も、入ってからも。
すれ違ったり近くにいたりした女の人はみんなこう言った。
‟あの人かっこいい”
この言葉を聞くとなぜか心の中がもやもやして。
「ばか……」
「さっきから何ボソボソ呟いてんだよ。さっさと足動かせチビ」
「……っ!!バカ!!」
私は朝陽を置いて走り出した。
「おい羽衣!?」
「お、お手洗い行ってくる!!」
神様、ごめんなさい。どうか今だけ、私のウソを許してください。
私はトイレに行くふりをして改札を通過した。
「バカ……」
そのまま私は電車に乗り、家に帰った。