約束のキミを。
私は、全部レンに話した。
「あのね、だから和斗は私のすごく大切な人なの。
和斗は私のためにいろんな事をしてくれたし、今でも支えてくれる
でも、私は無力だから、ただただ、誰よりも和斗を大切にしたいって思ってるだけかもしれないけね。栞を大切にしてるのもね、そのとき和斗にもらった四つ葉のクローバーを栞にしたんだ。だから私の大切なもの。」
そう言いながら、もう一度空を見上げる。
やっぱり、星はあんまり、見えなかったけど幸せな気持ちになった。
「そっか。なんかいいね。そういう関係。羨ましい。」
そう言って、レンはニッコリ笑う。
笑い返そうとしたけど、上手くできなかった…。涙が、出てしまう。
我慢しようと決めたのに…。
最後まで笑おうと決めたのに…。
「みくは泣き虫だね」
レンが笑う。
「レンに出会ってから泣き虫になっちゃった。
レンにあってからの一ヶ月くらいで私の人生の半分くらいの涙使っちゃったよ?」
「そんなに、泣くと干からびちゃうぞ!」
「レンが優しすぎるせいだからね!私が干物になったら、どうしてくれるんだ!」
涙も忘れて、二人で笑い会う。
私は、本当に泣き虫になっちゃった。
泣くのは周りに心配させて悪い子だから、泣かなかった。
小さい頃から泣かないで我慢できたのに、レンにあってから壊れてしまった蛇口のようにすぐに泣いちゃう。
でも、嬉しくて泣くのも、
誰かがいなくなって寂しくて泣くのも、
誰かを心配して泣くのも、
レンに出会ってから。
レンは、私に、幸せとたくさんの涙をくれた。