約束のキミを。
ガラッ
二人がいなくなってから勝くんのカーテンが開く。
「……。な…。」
小さい声で勝くんは、呟いた。
うまく聞き取れない。
「え?」
「よかったな…。友達ができて…。」
勝くんは、つっけんどんにもう一度言う。
「うん!でもね、勝くんも私にとって素敵な友達だから!
レンも舞さんも勝くんも私の友達になってくれて嬉しいんだ!勝くんありがとう!」
私がニッコリ笑うと、顔を上げた勝くんと目が合う。
勝くんは、目をそらしながら自分の耳についた銀色に光るピアスをいじった。
「前から思ってたけど、お前もレンも恥ずかしげもなくストレートによくそういうこと言えるよな…。」
「ごめん。嫌だった?友達とか…。私は友達だと思ってたんだけど…。」
「そういう意味じゃないから。別に嫌とかはない。」
「そっか!よかったー!」
と、もう一度笑う私に、勝くんは
「本当にストレートだな」
と、若干呆れたように呟いた。
そして、またカーテンを閉めてしまった。