約束のキミを。
どのくらい時間がたっただろう。そっと勝くんが私から離れる。大きくて温かかった体温が急になくなり、それがよけい寂しさを煽った。
やっぱり、勝くんは目も赤くなってる気がした。
「勝くん。また会いに来てくれるんだよね?」
「あぁ。ずっと俺は、側にいる。ちゃんとお前が元気になって幸せになるまで…。こんな言い方すると重いよな。」
そう言って勝くんは、苦笑した。
なんだか、やっぱり初めて会ったときよりも表情が柔らかく、優しくなった勝くんに改めて嬉しくなる。
「重くなんてない!嬉しい!私も勝くんに頼らなくっても大丈夫になるくらい強くなるし、泣き虫も治るんだからちゃんと見ててね!」
勝くんは、何も言わずそう言った私に、目を細め、
チュッ
私のおでこにキスをした。
え?
顔が熱くなるのを感じる。
そんな、私を見て勝くんは、ふっと笑うと
「じゃー、またな!」
彼は、私に背中を向けて言い捨てると出ていった。
またね
私は、勝くんの背に向かって心のなかで呟いた…。
きっとまた…。
またね…。