約束のキミを。
第11章~強いの意味を~
クリスマスの幸せ
勝くんが退院してから、二週間がたった。
外の風が冷たい。
昨日はクリスマスイブだった。今年は、お父さんとお母さんと弟達が来てくれて病室で、みんなでお祝いをした。すごく楽しくってこんな風にクリスマスを祝うのは初めてだった。
ガラガラ
扉が開いて、舞さんが入ってくる。
「メリークリスマス!みくちゃん」
にっこり、笑う舞さんは今日は一段と綺麗な気がした。
「昨日は来れなくてごめんね!」
「大丈夫ですよ!舞さん、昨日は和斗とデートだったんでしょ?」
私が聞くと、舞さんはにこにこしながらベッドの椅子に座る。
「うん。そうなの、その時にこれ和斗に貰ったの。」
嬉しそうに自分の髪につけた赤のリボンのバレッタを指す。
「かわいい!!舞さんにすごく似合ってる。よかったですね!」
「私すごく嬉しかったの笑もちろん、これもかわいいんだけどね。
女の子のヘアアクセの店に行くなんて恥ずかしかっただろうなって思うと、なんだかそこまでしてプレゼントしてくれたことが嬉しんだー。」
本当に、舞さんは嬉しそうで笑顔がいつもよりも眩しかった。
「愛されてますね」
「うん。でも、私もとっても愛してるんだよ…。」
と、私に愛しそうに微笑んだ。
「え、待って…!すごく、恥ずかしい!今のなしね!
恥ずかしいから!好きだけどなしね!和斗には、内緒にしてね!」
と、急に慌て出す。そんなすがたもかわいらしくてほんのちょっぴりだけ、羨ましかったりする。
「わかりました。」
そういいながら、にっこり笑う。
「幸せそうな二人を見てるとこっちまで嬉しくなっちゃいます」
「かわいいなー!ありがとう」
舞さんは、嬉しそうな顔をすると私の頭を撫でた。
「デートの詳細を聞かせてくださいよー」
「えー、恥ずかしいなぁ…」