FEEL《上》
「なんだ、あんたが言ってたのはサナと大和のことかー、」


「だからなんで姉貴が来てんだよ。」


「じゃあ、サナはあたしの後ろ乗る?」


『乗りますっ!乗りたいですっ!』


「おい、話聞けや。」


「あ”?なんだって?」


「……なんでもねぇ。」


「ゴウはユキの後ろね。」


「わーったよ。」




ユキというのは咲耶さんの入っているレディースの副総長の弟さんだ。




「ごめんね、ゴウ。咲耶さん達が俺達の話をたまたま聞いちゃったみたいなんだ。」




銀髪だけど爽やかなオーラが溢れているユキはゴウに申し訳なさそうに謝っている。




「帰ったら肩揉んでね。」


「は?なんでだよっ!」


「最近、姉孝行がないから。」




満面の笑みで咲耶さんはゴウを見ると、自分の単車の方へと行った。

ゴウは小さく舌打ちをすると、ユキの元へと向かう。



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