FEEL《上》
「鴉が……来ました。」




…………”鴉”。

黒髪の男は確かにそう言った。




「………やっぱり。」




え?

私は律を見る。




「………でも早い。」



「ちょ…ちょっと待って…来るのが分かってたっ!?」




シウが高い声で叫んだ。




「……ん。」



「何で言わなかったの!?」



「みんな知ってると…、」



「絶対ウソ!めんどくさかったんでしょっ!」



「それも……ある。」



「律、正座っ!」



「………やだ。」




そんなこと言っても可愛くないからっ!とかぶつぶつ言ってる紫雲は無視しよう……。



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