FEEL《上》
「タイマンする。」




いつからなのか、後ろには律がいた。




『待て。それが通るとは思えねぇ。』




俺の制止など聞かずに進みだした。




「鴉……タイマンしろ。」




ちらりと総長と思われる男は律を見た。

そして口元に笑みを浮かべた。

少し考える動作をしたが、
答えなど始めから決まっていたらしい…。




「嫌だねぇ。痛いの嫌いなんで。」




律は少し顔を引き締めた後、構えた。

もう覚悟は決めたらしい。



なら俺らが動かねぇ理由がない。




『律さんよォ、フられてやんの。』




俺は笑いながら律に言うと、
不機嫌そうな顔をした。




「違う。」


『やるぞ。』


「…ん。」




俺はパイプを持つと、
近くの奴らを倒し始めた。





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