ちぐはぐ
あたしはポツリポツリと魁斗のことを話した。


「なるほど…」

「あたし…最初はここまで魁斗のこと好きじゃなかったんだよ?」

「うん…」

「でも最近は気付いたら魁斗のこと目で追ってるの…どうかしてるよね」

「じゃあさ、帆乃」


陽葵がパンっと手を叩いて話し出す


「みんなで勉強会しようよっ」

「勉強会?」

「そう!もうすぐ期末テストじゃん?ほらあたし数学ニガテだし…帆乃は数学できるから教えてほしいな〜」

「いいけど」

「よし、決まり!笹山達も誘おう」

「ちょ、ちょっとまって!」



今にも魁斗のところへ走り出さそうな陽葵をとめる


「なに?」

「なに?じゃなくて!魁斗も誘うの?」

「そうだよ?」

「ムリ!」

「帆乃、聞いて?笹山の隣にいる人わかる?」


魁斗のとなり?
魁斗のほうに目線をやると


「隼人?」

「あたしね…隼人が好きなの」

「えぇ!」



陽葵が隼人を⁉︎
きいてないよっ


「だから笹山を誘ったら仲良い隼人もくるかなって…あたしに協力するってことで、ね?お願い!」


陽葵が祈願の目で見つめてくる


「わかった…」

「やったね☆じゃ早速!笹山〜隼人〜」


軽やかな足取りで陽葵が2人に話しかけに行った


2つOKで返事した2人とあたしと陽葵、4人で今週の土曜日に図書館でテスト勉強をすることになった
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