地味男の豹変〜隠された甘いマスク〜
夜の九時を過ぎた頃、家のインターフォンが鳴り、こんな時間に誰だろうと思っていたら、少し酔っ払った凪が立ち上がった。
「もしかすると山岡さんって場合もあるから私が出てくる」
そう言って凪は一人玄関に向かった。
確か山岡主任は出張中だし来ることはないよね?
そう思って私も立ち上がり、凪の所へ向おうとしたら、何やら話し声が近づいてきてリビングの扉が開いた。
見ると凪の後に陽が居た。
「何で居るの?」
「何でって玲美を心配して来てくれたんだからそんな言い方しないの!さぁ陽くん、私達と一緒に飲みましょ」
そう凪に言われた陽は、テーブルに座らされた。
「でも俺、車なんでお酒は飲めないんですよ」
「じゃあ少し何か食べて帰りなよ?」
「じゃあまだ何も食べてないんでそうさせていただきます」
陽の言葉に凪は満足したのか、私に料理を何か作ってあげてといい、私は一人キッチンに立ち料理を作った。
凪は何だか楽しそうに陽と話をしている。
私を心配して来てくれた二人だけど、私の扱い酷くない?