地味男の豹変〜隠された甘いマスク〜
私は冷蔵庫から牛肉を取り出して、味付けをしてフライパンで焼き、ご飯をお皿に盛りつけてその上にレタスをちぎって乗せた。
お肉に火が通るとそれをレタスの上に乗せて、最後に卵黄を乗せた物をテーブルに運んだ。
「おぉ、旨そう!いただきます」
「どうぞ」
陽はお腹が空いていたのかバクバクと食べ始めて『旨い』を連呼させながらキレイに食べてくれた。
「あー旨かった、ごちそうさま」
そう言ってキッチンに食べたお皿を持っていった。
「ねぇ玲美、陽くんって良い人じゃない。少し話して思ったけどさ、玲美の事を本気で好きだと思うよ?私は陽くんなら玲美を幸せにしてくれると思うし、ちゃんと陽くんの事も考えてあげなさいよ?わかった?」
「え、う、うん」
凪の迫力に負けて一応返事をしながら頷いた。
確かに陽にはいつもドキドキさせられるし、キスをされても嫌ではない。
だけど好きなのか?と聞かれたらハイとは答えられない。
まだ山岡主任と別れたばっかりだし、誰かと付き合うとかはまだ考えられない。
「キッチンにあった洗い物、全部しといたから。じゃあ俺は帰るからまた明日会社で。凪さんもまた今度ゆっくり三人で飲みましょう」
そう言って陽は帰って行った。
私達も明日は仕事だし、片付けをして歯磨きをし終えて寝ることにした。
翌朝はどうにか二日酔いにもならずに、朝もいつも通りに起きれた。
凪と一緒に家を出て、玄関前で別れて私達は自分達の会社へ向った。