地味男の豹変〜隠された甘いマスク〜



次の日の朝。


私は起きると準備を初め、用意が終わったのは
九時半。


十時前には陽が迎えにくるからそれまではテーブルに座りコーヒーを飲んでいた。


コーヒーを飲み終わり、私は鏡で顔を見ておかしな所がないか確認していた。


べ、別に陽に綺麗に見られたいとかそんなんじゃないけど、私だって女だし、少しくらいは綺麗だなって思ってくれたら嬉しいかなって……


それじゃあ私がまるで陽に恋してるみたいじゃない。


一人で鏡を見ながらそんな事を思って一人で突っ込みを入れてる時だった。


私のスマホの着信が鳴り、見ると陽からだった。


もうすぐ着くよって連絡かな?なんて思いながら電話に出た。


「もしもし?」


『玲美、おはよう』


「おはよう」


『本当に申し訳ないんだけどさ、急遽行けなくなっちゃって……』


「そ、そうなんだ……いいよ」


『本当にごめんな』


そう陽が言った後に私は耳を疑うような声を耳にしてしまう。


『陽平、まだぁ〜?…シッ、うるせぇよ!
あっ、玲美じゃあまたな』


そう言って電話を切られた。


な、何今の……。
確実に女の人の声だったけど。
シッとか言っちゃってるけど私に聞こえてるし。


デートに誘ったり、好きだと言ったり、好きになれよとか言ったり、優しくしてくれたのは嘘なの?


何だか頭が混乱してきた。


付き合ってるわけじゃないから陽が何をしようと関係ないんだけどさ、何だかイライラしちゃって、私は鞄を持って家を出ると車に乗って出掛けた。




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