地味男の豹変〜隠された甘いマスク〜
目覚めると朝になっていて、隣を見ると陽が眠っていた。
そっか私達……
何だか昨夜の事を思い出すと恥ずかしくなる。
私は陽を起こさないようにそっとベッドから出て、着替えを持ってシャワーを浴びた。
シャワーを浴び終えて着替えて髪の毛を乾かそうと鏡を見ると、首筋に赤い花弁が咲いていた。
いつの間に付けたんだろ。
だけどそれはそれで何だか嬉しいかも。
私は髪の毛を乾かし、歯磨きを済ませると朝食の準備をした。
ちょうど朝食が出来あがると、目が覚めたのか陽がリビングにやってきた。
「おはよ、今朝食出来たから先にシャワー浴びておいで?」
「おはよ……そうする」
まだ眠いのか、陽が目を擦っている姿も可愛く見える。
シャワーを浴び終えてた陽がリビングに来た時にはすっかり目も覚めていた。
「今からテーブルに運ぶから座ってい」
「うん、だけどその前に」
そう言った陽は私に軽くキスをした。
それだけで胸がドキドキして、朝からこんなに幸せでいいのかな?って思ってしまう。
私は朝食をテーブルに運び、二人で食べた。
「なぁ玲美、本当は毎日泊まりたいけど、両親が居ない間に同棲みたいな事はしたくないから週末だけはずっと一緒に居たい。たまには俺のマンションに泊まりに来てもいいし週末はどっちかの家で過ごそう」
「うん」
「俺さ、玲美と軽い気持ちで付き合うつもりもないし、昨夜も言ったけど玲美を離すつもりないから。だからちゃんと言わせて、俺と結婚を前提に付き合ってください」
「……はい」
「必ず玲美を幸せにするからな」
「ありがとう」
その言葉だけで嬉しくて幸せだって思う。
こうして私達は付き合う事になった。