ブラッド
 何せ、従流会が動けば警察と死闘になる。


 警察官だって簡単に殉職できない。


 従流会はいろんなルートから、覚せい剤や大麻などの違法薬物、それに銃器などを密輸していた。


 それを組のトップである篠原が捌くというわけだ。


 悪質である。


 ヤツらにとって人殺しなど、朝飯前なのだ。


 権益を守るために。


 警察も難渋する。


 捜査は手詰まりとなるのが見えていた。


 だが、G県警にはマル暴のいる暴力団対策課以外に、組織犯罪対策課がある。


 通称組対。


 警視庁などと同じで、刑事部からは独立した組織だった。
< 20 / 349 >

この作品をシェア

pagetop