ブラッド
カウンター席に座り、定食を二人分注文して、お冷を飲む。
「ヤマは見えなくなってきたな」
相方がそう言ってきたので、
「ええ。……視界が利かなくなってきましたね」
と返す。
それが精一杯の受け答えだった。
外の蒸すような暑さとは裏腹に、店内はクーラーが利いている。
幾分寒いぐらいだった。
すぐに食事が出たので、揃って食べながら、しばらく一息つく。
伊里町が、
「マル被は、両方ともマエがあるよな?」
と訊いてきた。
「ええ。……どっちも暴行による傷害致死で挙げられてます」
「ヤマは見えなくなってきたな」
相方がそう言ってきたので、
「ええ。……視界が利かなくなってきましたね」
と返す。
それが精一杯の受け答えだった。
外の蒸すような暑さとは裏腹に、店内はクーラーが利いている。
幾分寒いぐらいだった。
すぐに食事が出たので、揃って食べながら、しばらく一息つく。
伊里町が、
「マル被は、両方ともマエがあるよな?」
と訊いてきた。
「ええ。……どっちも暴行による傷害致死で挙げられてます」