ブラッド
第16章
     16
 丸一日の外勤が終わり、午後6時過ぎには捜査本部へと戻った。


 疲れていたのだが、残っていたデスクワークをこなし、午後8時を回る頃に所轄を出る。


 夜風に吹かれながら、自宅まで歩いた。


 帰宅してすぐに、シャワーで汗を流す。


 そして寝酒に缶ビールを一缶呷り、午後10時には眠った。


 翌日も通常通り出勤する。


 連日、帳場にはG県警の一課の人間や、暴対、組対などの刑事が出入りしていた。


 組対の刑事だった下古毛が従流会の段野に改造銃を渡し、段野がそれを使って、三宅を銃殺している。


 それにG市の繁華街は、半島の人間たちがたくさん屯し、治安の悪さが格段に目立った。


 伊里町と現場を回りながらも、恐怖に怯える。


 いくら警察手帳を持っていても、あの連中は何してくるか、分からないからだ。


 現に従流会の構成員は全員向こうの国の国籍だった。


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