【短】嘘つきなキミの裏顔
「はいはい。毛虫ね、毛虫。私はそこまでバカじゃ……」
2度も騙されるかっ! と思って下を見ると
「ぎゃあああっ!! 快、快!! 毛虫がああああ!!!」
真下にいたあまり、快の腕に抱き着いた。
「は、ちょっ……だから、言ったじゃん」
「またウソかと思ったの~……っ」
「ったく。ほら学校行くぞ」
毛虫なんてどうってことない、というようにスタスタ歩いて学校に向かう快の後を追う。
後ろから見ると、大きな背中だなあ。
中学生の頃はもっと幼かったのに。