☆お見舞いに来てください☆
「どうしよう…」
整った寝顔に詫びるようにポロリと言った。
さらさらの前髪から覗かせる目元は柔らかく、羨ましいほどの高い鼻筋。
見れば見るほど綺麗なお顔。
彼は私の良き友人だった。
そして兄のような存在でもあり、現在は職場の上司。
というより雇用主。
皆川秀(みながわ しゅう)先生。
彼は何を隠そう産婦人科のお医者様なのだけど、
私の大親友の旦那さんのお友達でもある。
出会って5年。
仲良くなってすでに4年になるのだけど。
あろうことかこの度、男女の関係になってしまいました。
「……ん、未来ちゃ、お…はよ……」
一番恐れていた事態に頭がクラクラする。
それはきっと飲みすぎたせいだけではない。
どうしよう、顔がまともに見られない。
彼の少しかすれた声を聞いた瞬間ビクッと体が強張り、垂れ下がっていたシーツを胸まで上げた。